北國こども新聞「不幸せについて」を読んで

魚のサクラダイが泳いでいます。

 「いつ見ても ほれぼれするね。顔はハンサムで スタイルもいいし。特に桜が咲く時期は色もつやも最高だね」

 バカガイの兄弟の兄貴が 弟にいいました。

 「でも カッコいいやつは性格が悪いっていうから、、、」

 弟がそれを受けていいました。

 「それがくやしいことに 性格もいいらしいんだよ あのサクラダイのだんなは。われわれにだって気さくに話しかけてくるしさ」

 「世の中不平等だねぇ。幸せひとりじめでさぁ」

 弟はためいきをつきながらいいました。

 「ところが やつにも弱点はあるんだよ」

 「えっ!なになに」

 兄貴のことばに 弟はとつぜん目をかがやかせてききました。

 「やつはいつも幸せだから少しくらいの幸せには気づかないんだよ。つまり 幸せを感じることが少ないってことだよ」

 「わかるよ!にいちゃん。おれたちは ちっちゃな幸せだって 大喜びだもんね。その点で おれたちより不幸だね」

 バカガイの兄弟は そこでやっと安心したようにわらいました。

 

                  文  村上保

 

日々 ちっちゃな幸せ探ししていこうと 痛感しました

          (*^。^*)